月の裏

怪談や都市伝説などのいわゆる「怖い話」を紹介していくブログ

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「藪の中」の真相

最近、よく見に行っているシーラカンスさんのブログで、芥川龍之介の名作「藪の中」で、嘘をついているのは誰か、という話が出ていた↓。

「藪の中」で殺したのは誰か

「藪の中」は著作権が切れているようで、こちらの青空文庫の中でも読むことができるが、一応簡単に説明すると、ある殺人事件を巡って、現場にいた加害者、目撃者、被害者の3人の証言が全て食い違う、という状況を、いかにも芥川が書きました、というような感じでうまくまとめ上げた作品。

文壇に登場当初は、その構成とテーマがかなり衝撃を与えたようだが、初めて読んだときの感想を正直に白状すると、複線を回収できないまま矛盾だらけで打ち切られる少年マンガを読み慣れていたのが祟ったのか、Uジローにはその文学的な衝撃はいまいち理解できませんでした・・・ごめんなさい。

で、上記のシーラカンスさんのところでは、誰が嘘をついたか、という(この作品の解釈に対するものとしては珍しい)方向性で、真面目に議論をされているのが印象的であった。通常、この作品に対してよくつけられる解釈は、誰も嘘をついていない、というようなものが多いと思う。

この作品を評した言葉ではないけど、ハリウッドのプロデューサー、ロバート・エヴァンス氏の名言をそのまま借りると次のような優等生的な模範解答が書ける。

「どんな話にも3つの側面がある。相手の言い分、自分の言い分、そして真実。誰も嘘などついていない。共通の記憶は微妙に異なる。」

ただ、エライ文学の先生に後書きとかでこういう解説をつけられても、どうもすっきりしなくはないだろうか? このすっきりしなさ感・・・そう、この読後感は、短くて突き放したようなオチで終わる怪談によく見られる感覚なのだ。怖い話が好きな人には、芥川が好きな人は結構、多いと思われるが、それは単に芥川大先生ご本人のある種オカルティックな雰囲気と人生のみによるものではなくて、芥川がこういった漠然とした不安感を残す、すっきりしないが印象的な読後感を演出することに長けていることによるのではないか、と考えている。

ところで、この「藪の中」の登場人物の全員が誰もが真実の全ては語ってはいないものの虚偽は述べておらず、なおかつ客観的な事象に対する事実誤認がなかったものとして、では実際に起こった事件はどのようなものであったのかを、逆に推理小説的に組み立ててみる、ということに挑戦してみると、これがまた実は難しい。

まあ、男に3回、刺されてもらうのは仕方がないとして(笑)、ここで述べられている事実がどのような順序で起こったか、それを矛盾無く組み立てるのは無理なんじゃなかろうか・・・。

一番、無理のない線を考えると、こんなところか。

盗賊の襲撃 → 男が縛られる → レイープ → 男と盗賊の決闘 → 盗賊が男を刺す → 女の逃亡 → (*) → 盗賊の逃亡 → 女が男のところに戻る → 女が男を刺す → 女が逃げる → 男が自殺

ここで問題になるのが、男が縛られているかどうかの状態。上の順序だと、(*)の位置に「盗賊が男を縛る」という、作中に現れない不合理な行動を挿入しないと矛盾が生じる。

で、こんな感じで、どのイベントをどこに置いても、何かしらの矛盾が発生するのがこの作品の恐ろしいところ(笑)。(いや、そもそも3回も刺されて男は失血死しないのか、という最大の矛盾は忘れてくださいwww)

どなたか、正直村で発生した場合の「藪の中」殺人事件の真相を推理できる方はいませんかね~~~?
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  1. 2005/04/16(土) 01:20:10|
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幽二郎

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